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アハ!体験

沖縄県立看護大学・大学院では、平成19年度から平成21年度の3年間、文部科学省の助成を受けて、
「看護実践者(社会人)のための大学院博士前期課程入学準備プログラム(以下、準備プログラム)」
事業を展開致しました。

 

 

目的: 大学院博士前期課程の入学準備と、入学後の主体的学習を可能とする
基礎力の養成(看護研究リテラシーの獲得)
対象: 看護実践者15~20名/回
方法: 講義による論文構造の理解、各種オンライン・データベースを用いた
文献検索の演習、講師と共に研究論文のクリティークを行う。ここで
いうクリティークとは批判的思考に基づく論評
時間: 年間2~3回(宮古島、石垣島での出前講座を含む)
1回=9時間×2日(集中)または6時間×3日、4.5時間×4日
評価: 受講証明書の授与、修了後2週間以内にレポート提出

 

この準備プログラムの成果の一例として、受講者から寄せられた“アハ!体験(腑に落ちたこと)”の一部と、
準備プログラム・コーディネーターのメッセージを紹介致します。

 

Nさん(看護職経験年数11年)
今回の「準備プログラム」に参加した一番の動機は今後大学院への進学を検討するために自分自身に何が不足していて、何を準備すればよいのか確認するためです。
特に一番苦手としている英語の文献を読むことについて関心がありました。英語の文献を読むにしても、その分野に関する専門的な知識がないと、和訳をしていても内容の理解が出来ないと言うことと基本的な文法を理解していれば読めると言うことがわかり、以前よりハードルが低くなった気持ちになりました。
その他には、文献検索の方法でインターネットを活用しながら全国の図書館から文献を入手できることや文献にも報告から原著論文まで種類があること、印刷物になっていても必ずしも科学的根拠が伴っていると言えない場合があるので批判的に読む訓練を行うことを学びました。
今回の「準備プログラム」を終えて、大学院に入学して何を研究するのかを考えるのではなく、入学する前に研究課題を明確にしておくことが大切であることを確認することが出来たと思います。

 

Hさん(看護職経験年数12
論文=「デザイン」「構造」「文献」の要素から成り立っている。これが今回の受講によって得られた“アハ!体験”です。
「(研究)デザイン」は、その種類やそれらに即した作業の進め方等を学ぶことが出来ました。同時に、これまでの自身の研究が勉強不足のために、常に事例報告であったことも分かりました。「デザイン」の判別や理解は一朝一夕に出来るほど易しくはなく、各デザインの実例を配布資料に掲載頂いたことが、準備プログラム終了後の学習に役立っています。
「構造」の理解は、論文の作成に限らず、的を射た読解を行う上でも必要であると感じました。また、各パラグラフにはステレオタイプ的な表現のセンテンスが用いられており、これも「構造」の中のひとつであると感じました。
「文献(検索)」は、論文に説得力を持たせるツールとして必要不可欠であることが解りました。ただ、膨大な文献の中から“使えるもの”を選択することは難しく、その方法を学び得たことは有益であったと感じています。
複数の講師から、「論文作成(読解)は『専門性』『感受性(経験)』の有無が左右する」との話がありました。日々の業務において、常に意識を持ちデータを集めておくことが論文作成の出発点であるように思います。

 

大学院を目指すあなたの準備
大学院の入学試験における英語では英文読解力が求められています。ここでいう英文には、看護、保健、医療など関連分野の専門用語が含まれます。日本語で聞きなれた概念(言葉)でも、英語の言い回しが曖昧なため、難解な英文となるようです。
そこで、キーワード(重要な概念)を英語ではどう表現するのか、日頃から意識してはいかがでしょうか。例えば、文献検索に備えて、和文であっても英文抄録(アブストラクト)付きの論文を積極的に読みましょう。自分自身の関心領域のキーワードから始めて、英語の語彙を増やしていく作戦です。インターネットを介して英文文献検索データベース(PubMed)にアクセスすれば、英文抄録は全て無料で、中には、論文本文もPDFファイルとして無料入手できます。
これと同時に、健康、社会、環境などに関するエッセイを“多読”することも、新たな視点を学ぶ上で重要です。その際、論理の展開、段落間の構造(パラグラフの構成)など、文章のつながりを意識して読むことが大事です。積極的に時間を見つけて、公開講座や講演会等に出掛けて“多聞”することも重要でしょうか。
さらに一歩踏み込むと、大学院を目指すあなたにとって準備とは“英語”の試験対策だけでは終わりません。看護職者として科学的・批判的に思考すること、すなわち、「疑問を持つこと、分析すること、解釈すること、推論すること、統合すること、知識を実践に応用すること、創造的であること」を日頃から心掛け、実践することが“準備”となります。その実践は、大学院入学後も修了後も続けなければならないのです。
(準備プログラム・コーディネーター 金城芳秀)



 

 

 

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