島嶼看護

第Y章 本プログラムの継続発展 

 

 本取組は、本学の教育理念・教育目標である「保健・医療・福祉の概念を共有し、関連職種との連携の中で専門職者として看護の役割を担うことのできる能力を養う」及び「人間のおかれた地理的文化的特性を理解し、地域に根ざした保健看護活動ができる能力を養う」という人材養成機能の強化を図ることであった。そのために、平成20年度は教育環境を整備し、平成21年度は、モデル島(宮古島)での臨地実習教育プログラムを実施し、学生、臨地実習に関わる大学教員、実習指導者、住民ボランティアそれぞれの成果を評価した。平成22年度は、臨地実習教育プログラムを実施しつつ、宮古島での本事業継続のための方略と他島での応用可能性の検討を中心に本補助事業の総合評価を行った。
 自己評価及び外部評価において、本プログラムの取組は、学生は“生活者の視点”、“協働能力”“ICT活用能力”を育むことができ、また、大学教員、実習指導者、住民ボランティアも期待される効果が得られたとし、看護職の育成にいかせるプログラムであると評価された。
 本プログラム(学部GP)終了後は、1年限定で「島嶼勤務看護職育成モデル事業」として推進する。本事業の目的は、モデル地域(宮古島)において島嶼看護のあり方を研究・開発し、本県の保健看護の発展に寄与することである。この事業を推進するために、宮古病院、宮古福祉保健所、宮古島市、沖縄県看護協会、宮古島ボランティア「みゃーくの会」で島嶼保健看護研修・研究協議会を組織し、第1回協議会が平成23年1月11日に宮古島で開催された( 資料6-1-1)。
 学部GPで実施してきた臨地実習を継続しつつ、本学と宮古病院で取り組んできた島嶼実習指導者研修プログラムを宮古島全体の実習施設に拡大し、島嶼地域における臨地実習のあり方を発展させる。また、宮古島と類似する石垣島や小離島への応用の可能性についても継続的に島嶼地域と検討し、本学の新カリキュラムの実施にも活用する。さらに、島嶼地域で勤務する看護職育成が可能になり、本県のどの島嶼地域であっても質の高い看護職が安定的に提供できるしくみづくりにつなげていく。他島への応用については、モデル島である宮古島の地域特性と本プログラムの成果との関係を点検することが課題である。  本プログラムの成果や課題は、学会や学術論文に公表し、学術的視点からの意見を広く受け入れる。また、「島嶼勤務看護職育成モデル事業」によって、本プログラムの成果を踏まえた島嶼看護のあり方を研究・開発し、県内の島嶼地域だけでなく、全国の島嶼や南太平洋に点在する島嶼にも応用していく。

 
     
     
     

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