島嶼看護

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はじめに

 組織的な大学院教育改革推進プログラムである「島嶼看護の高度実践指導者の育成」プログラムの一環として、大学院の学生が太平洋諸島における交流や研修を通じて、国内外の島嶼特有の健康問題を把握し、グローカルな視点で問題を解決できる能力を養うことをこのプログラムの目標の一つに掲げております。

 2009年2月に第1回目の太平洋島嶼での視察見学で、グアム大学やサイパン・テニアンの保健・医療施設を訪問し、グアム大学をはじめとした看護職のリーダーとの交流会を持つことができました。その中で、唯一太平洋島嶼における看護職の専門職の継続教育として毎年開催されているAmerican Pacific Nursing Leaders Council Conference(以下、APNLC)のご紹介を頂きました。この学会の立ち上げにご尽力されたグアムの公衆衛生看護のディレクターであるMary Sanchez氏の推薦で、初めてこの学会への参加の許可を得ることができました。このAPNLCの学会は、太平洋島嶼でも10の諸島の看護職の継続教育(米国看護師免許更新のために必要不可欠)や交流を主な目的にしており、毎年この10の太平洋の島々での持ち回りで学会が運営されています。この10の島々とは、Guam, CNMI(Saipan/Tinian/Rota), Chuuk, Kosrae, Pohnpei, Yap, Republic of Belau, Hawaii, Republic of the Marshall Island, American Samoaです。

 2009年度の第31回APNLCの学会はサイパンで、6月14日〜19日までの6日間に及んで開催されました。太平洋島嶼の10の島々に限定されている学会ですが、本年度は初めての日本からの招聘参加ということで、サイパン現地新聞やその他のHPでのメディアでの紹介がなされたり、さらに学会長からも学会開催のあいさつの中で歓迎メッセージを頂けたり、またサイパン知事との夕食ディナーへの招待など、予想外の心温まる歓迎のおもてなしを受けました。

 今回の学会の参加目的は、太平洋島嶼地域との看護職リーダーとの交流や継続教育の現状の把握、そして太平洋島嶼での実習調整などが主なるものです。本大学から、博士後期課程の学生2名(知念久美子、謝花小百合)、博士前期課程の学生1名(田島瑞穂)、そして教員2名(神里みどり、大川嶺子)の総計5名で参加をいたしました。本報告書は、学会の参加資料を主に参加活動報告としてまとめました。沖縄に近接した太平洋島嶼地区における継続教育の概要を知る上で、教育・研究の資料の一助として活用して頂ければ幸いです。

 2010年度の第32回APNLCの開催はパラオ、2011年度の第33回はヤップ島での開催予定になっております。今回の参加の機会を土台にして、太平洋島嶼地区との交流の輪を広げながら、学術的な島嶼看護の発展を目指した相互交流を目指していきたいと考えています。
 本大学関係機関や関係者の皆様からのご協力・ご支援を今後ともよろしくお願い申し上げます。

平成21年8月
大学院GP取組実施担当者(代表):神里みどり

 

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