島嶼看護

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第 I 章−11 国際島嶼看護論 公開講演のアンケート結果

国際島嶼看護論公開講演の評価

 国際島嶼看護論の公開講演は平成21年12月19日から3月13日までの間に5回行われた。公開講演毎に受講者から評価を得ており、その概略は下記の通りであった。

第1回目:平成21年12月19日(土)
 テーマ:世界の島嶼国と看護の特徴
 講師:玉城 英彦 博士
     (北海道大学大学院 医学研究科 予防医学講座 国際保健医学分野)

1.参加者の評価
 参加者35人のうち33人から評価が得られ、その結果は下記の通りであった。

内容 所属 本学 学外 合計
職種 教職員 看護職 保健医療
福祉職
その他
(院生)
大変よい   18
よい 12
よくない  
未記入      
合 計 10 13 31

1)参加者のコメント
「大変よい」にチェックした受講者
 ・広い視野で概念を説明してもらい、また具体例もあり分りやすかった。
 ・健康について様々な視点から考えられており、楽しい講義であった。
 ・沖縄版「ヘルスプロモーションの概念図」には、玉城先生のオリジナリティが
  ある。それを見て気持ちが楽になった。
 ・ヘルスプロモーションの概念を海に浮かぶヨットに例えたのはとてもすばらしい
  アイデアと思った。
 ・健康の概念をWHOの定義から政治哲学、文化まで広げ、先生のクリエイティブな
  解釈が刺激となった。
 ・ヘルスプロモーションはアクションが目的ではなく、ビヨンド アクション
  (beyond action)であり、行動を越えて各人の幸せに向かって行くことを
  改めて考えさせられた。
 ・「問題を確認することが行動に繋がり、それが習慣となり、その習慣が
  その人の人格を作る、その人の運命をつくる。」というのが印象的であった。
 ・病気は社会が作るものということにも納得した。
 ・臨床現場では、病気について学ぶことが多い。健康について国際的視野で
  改めて考える機会となった。
 ・講義が分りやすかった。
「よい」にチェックした受講者のコメント
 ・健康の概念について、新しい学びがあった。
 ・ヘルスプロモーションに関する基本的な知識・考え方を確認することが出来た。
 ・地域の文化を大事にすること、活性化が大事なことであることが分った。
 ・時間的配分が少し足りなかった。
評価欄が未記入の受講者
 ・ヘルスプロモーションや公衆衛生に関する基礎的の知識不足のため、
  十分理解できなかった。今回の講義を糸口としたい。

2)研修企画・運営
 ・遠隔システムもスムーズであり、よかった。
 ・会場や資料の中で、講演テーマが常に分るようにして欲しい。
 ・資料が手元になかった(特に宮古島・波照間島の参加者)
 ・最初から資料が欲しかった。
 ・事前に何らかの予備知識がないと講義内容が分りにくいのではないか。
 ・学部学生へも案内するとよいと思った。
 ・1か月前に予定がでると嬉しい。

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第2回目:平成22年1月9日(土)9:30〜11:00
 テーマ:太平洋島嶼国における島嶼看護の現状
 講師:Maria Salomon DNS, RN(University of Guam, 看護学部長)

第3回目:平成22年1月9日(土) 11:00〜12:30
 テーマ:オーストラリアにおける遠隔専門看護師の活動
 講師:Sabina Knight (豪州中央部遠隔保健看護教育プログラム責任者、准教授)
 なお、Knight先生の講義は1月10日に宮古島教室においても行われた。

講義参加者51人のうち38人(1/9:21人、1/10:17人)から評価票が回収され、
下記のような評価であった。

内容 所属 本学 学外 合 計
職種 教職員 学生 看護職 保健医療
福祉職
その他
大変よい 6 1 15 1 3 26
よい 2 1 5 1 1 10
よくない     1     1
未記入     1     1
合計 8 2 22 2 4 38

1)参加者のコメント
「大変よい」にチェックした受講者
 ・グアム大学看護学部のホームレスの健康に関する研究や教育価活動は
  参考になった。近年増加傾向にある沖縄県のホームレスの健康問題の参考になる。
 ・遠隔専門看護師の教育について知ることができた。
 ・オーストラリアの先進的なリモート・エリア・ナーシングは興味深い内容
  であった。
 ・オーストラリアにおける遠隔看護師の教育・役割・活動などが学べてよかった。
 ・たくさんの島のこと、取り組みのこと、教育プログラムのこと、リモート
  ナースの信念のことについての学びがあった。
 ・具体例の紹介があり理解しやすかった。
 ・Sabina先生が紹介したテキストは大変興味深い。医師やナースが統一した
  ガイドラインを使用しており、リモート・エリア・ナースをサポートして
  いると感じた。
 ・オーストラリアの現状と教育プログラムなど、遠隔と島嶼看護の相違点が
  理解できた。
 ・いつもナースの力不足を感じるので、オーストラリアのような教育制度が日本にも
  あればよいと思った。
 ・沖縄の保健師教育にもオーストラリアのようなシステムが必要かもしれない。
 ・専門性の高いナースを育成する教育プログラムについて聞けてよかった。
 ・オーストラリアは国土が広く、また、離島も多いため、沖縄とは治療看護の
  システムに大きな違いがあることが分った。
 ・オーストラリアのリモート地域と沖縄の離島の看護は非常に似ている
  ように感じた。
 ・ルーラル・エリア・ナースの活躍や必要とされている理由が理解できた。
 ・病院内のナースとルーラル・エリア・ナースの違いが理解できた。
 ・島の中の病院で、どのように教育(看護)をしていけばよいかヒントが得られた。
 ・「自立的に働くこと」の再認識ができた。
 ・オーストラリアは教育を大切にし、独り立ちさせるためのトレーニングが充実
  していると思った。

「よい」にチェックした受講者
 ・ミクロネシア諸島の健康問題の把握が出来た。
 ・グアムに関する人口や生活状況、疾病の順位について知ることができた。
 ・遠隔専門看護師活動の特徴がよく伝わらなかった
  (普通の地区の看護職との違い)。
 ・日本との比較があり分りやすかった。
 ・どこのナースも孤独であることを感じた。その孤独の中でいかにモチベーション
  を保つかを深く知りたい。
 ・Knight先生の資料が日本語であったので分りやすかった。
 ・その国の実践活動や教育には様々な特徴があることが分った。沖縄は公衆
  衛生面で先進国であると感じた。
 ・写真があり様子が分りやすかった。
 ・日本・沖縄だけでなく、海外の看護の状況を知る機会となりよかった。

「よくない」にチェックした受講者
 ・講義内容がうまく聞けなかった。
 ・同時通訳での講義は初めてであり、ついて行くのが精一杯で、内容が
  つかめなかった。

価欄が未記入の受講者
 ・英語の講演になかなか慣れなかった。

2)研修の企画・運営
 ・通訳の声が小さく、自信がなさそうであった。
 ・同時通訳は必要だが、時間が長いので上手に活用するとよいと思った。
 ・大変貴重な話が聞けた。
 ・こんなすばらしい講演を宮古できけてよかった。
 ・土曜日の午前中の時間帯であり、時間的によかった。
 ・講演会の日程を早めに関連機関に知らせて欲しい。
 ・資料が翻訳されていると、もっと分りやすかったと思う。

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